| 研究紹介 -
伊藤 菊一
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伊藤 菊一(分子生物学、生化学)
kikuito@
岩手大学大学院連合農学研究科・教授
岩手大学農学部附属寒冷バイオフロンティア研究センター長・教授
グループリーダー
植物の熱制御システム
- 植物発熱メカニズム解析 - |
a) これまでの研究内容
我が国の寒冷地に自生するザゼンソウは、氷点下を含む外気温の変動にも関わらずその肉穂花序(にくすいかじょ)の温度を20℃内外に維持することができる
“恒温植物”です。私達は、このような植物界では希な体温調節機能を有するザゼンソウを研究対象として、1998年の春からその制御メカニズムの解明に取り組んでいます。
これまでの研究により、ザゼンソウの恒温性を保証する温度センサーはその発熱器官である肉穂花序に存在することが明らかになるとともに、本植物の温度制御システムは、少なくとも±0.9℃の温度変化に応答してその発熱量を調節することができることが判明しています。
それでは、このような肉穂花序の温度変化は、どのようなメカニズムによってその発熱制御システムに伝達されているのでしょうか?また、その発熱制御システムはどのような分子から構成されているのでしょうか?私達は、このような問題に対して分子生物学や生化学的手法による解析に加え、in
silico実験を用いた研究を進めています。これまでの研究により、ザゼンソウの頭脳とでもいうべき、その温度制御アルゴリズム(算法)の一端が次第に明らかになりつつあります。具体的には、ザゼンソウの温度制御は、非線形伝達関数で記述される固有のプログラムに従って作動していることが判明し、この制御方式を「ザゼンソウ型温度制御システム」と呼んでいます。
発熱しているザゼンソウ
(赤外線熱解析画像)
b) COEで目指そうとしている研究内容
ザゼンソウは、自らの体温を維持するため、刻々と変化する環境温度に応答してその発熱量を調節することができる精密かつ組織化された熱制御システムを有しています。本COE研究においては、ザゼンソウの熱制御システムに関わる分子メカニズムについて関連する生物因子の機能解析を行うとともに、非線形の特性を有するザゼンソウ型温度制御アルゴリズムの詳細な解析を進めます。また、ザゼンソウ以外の発熱植物の制御メカニズムについても解析を加え、「植物の熱制御システム」におけるザゼンソウ型温度制御システムの普遍性について考察します。
c) 関連リンク
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/%7Eicg-1/Staff/Ito/ito.html
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