研究紹介
【プレスリリース】指1本で操作・管理できるiPad用乳牛群管理アプリケーション「DairyASSIST」を開発
掲載日2021.5. 6
概要
岩手大学農学部の岡田啓司教授らのグループは、乳牛群管理アプリケーション(以下、アプリ)「DairyASSIST」を開発しました。
「DairyASSIST」は、iPad上で乳牛の乳量や空胎日数を入力・管理するもので、繁殖ステージ別に表示し、牛群全体を一目で把握できます。乳検データを自動で取り込むことが可能(現在は北海道のみ対応)であることに加え、操作を指1本で行うことができる操作性に優れたアプリとなっています。また、表示するデータを実際の牛群管理でよく用いられるものに絞り込んだため、毎日気軽に使えるアプリとなっています。
本アプリにより極めて簡便に牛群管理を行え、繁殖成績の向上といった牛群の生産性向上が見込まれます。
「DairyASSIST」は、稲畑産業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:稲畑勝太郎、東証1部)から、iPad専用アプリとして、令和3年5月6日にApp Storeで正式リリースされました。
開発経緯
内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)次世代農林水産業創造技術「生体センシング技術を活用した次世代精密家畜個体管理システムの開発」(2014~2016年度、代表研究機関:国立研究開発法人農研機構動物衛生研究所)内の技術提案型研究「アニマルセンシング情報の時系列解析を基にした牛の微弱発情検知及び周産期疾病予防システムの開発」において、牛が発情、分娩、食欲不振を伴う疾病発症等に先立って示す通常とは異なる行動を3軸加速度センサでモニタリングし、異常の早期感知によって対処を図る牛群のモニタリングシステムの研究を進めてきました。
その中でモニタリングシステムの管理用に開発したアプリケーションを、稲畑産業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:稲畑勝太郎、東証1部)との共同開発により単独のアプリケーション「DairyASSIST」として製品化しました。
「DairyASSIST」の特徴
iPad上で乳牛の乳量や空胎日数を入力・管理するもので、繁殖ステージ別に表示し、牛群全体を一目で把握できます。乳検データを自動で取り込むことが可能(現在は北海道のみ対応)であることに加え、操作を指1本で行うことができる操作性に優れたアプリとなっています。
また、乳量と空胎日数の牛順位を昇順・降順で表示することが可能であるほか、発情や乾乳、分娩の予定情報を知らせる機能を有しており、牛群管理を簡易に行うことができます。表示するデータを実際の牛群管理でよく用いられるものに絞り込んだため、毎日気軽に使えるアプリとなっています。
本アプリにより極めて簡便に牛群管理を行え、繁殖成績の向上といった牛群の生産性向上が見込まれます。
製品情報
iPad専用アプリであり、App Storeでダウンロード可能(発売元:稲畑産業株式会社)。
月額4,900円(最初の3ヶ月間は無料)。
ホームページ
https://www.dairyassist.net
今後の展開
今回リリース版は北海道の乳検データのみを自動で取り込みが可能であり、その他の都府県についても自動で取り込みを行えるよう、今後、アップデートを行う予定です。
また、牛の頚部に装着する3軸加速度センサを用いた、健康管理、生産管理、第一胃環境管理、QOL管理を、本アプリを用いて行うことができるよう改良を進めていく予定です。