menu

学長あいさつ

学長 岩渕 明
学長 岩渕 明

復興から地域創生へ

 これまで多くの教職員、学生、卒業生、地域の皆様に支えられ、本年、岩手大学創立70周年を迎えることを、心からうれしく思います。平成16年度の国立大学法人化以降、6年を1期とする中期目標・中期計画期間ごとに法人運営を行っていますが、本年は第3期の4年目に当たります。第3期は、(1)グローカルな大学を作る、(2)復興活動を継続する、(3)岩手大学としてのアイデンティティを涵養する、そして(4)地域を先導する、の4つを柱に掲げており、本年はこれに対応する80項目の年度計画を立てて、取り組んでおります。
 さて、一つの区切りとして過去10年間を振り返ると、平成23年に発生した東日本大震災の被災県にある大学として、全構成員が「オール岩大パワーを」を合言葉に、力をあわせて復興活動に取り組んできたことが、最大の事柄であろうと思います。そこで、教職員、学生、卒業生、支援企業などすべての関係者の協力のもと、創立70周年記念事業の一環として、時間軸あるいはテーマごとに大学が取り組んだ復興活動をまとめ、10月に開催する記念式典に合わせて、創立70周年記念誌を発行する予定です。
 また、これまでの復興活動を教育研究に活かすために、平成28年から順次、学部と大学院の改組を進め、平成31年4月、大学院博士課程の理工学研究科を設置し、岩手大学における新たな教育組織が完成いたしました。そして、平成31年3月、大学院修士課程の総合科学研究科において、初めての修了生を送り出したところであり、さらに、今年度末の令和2年3月、学部改組後初の卒業生を輩出する予定です。
 東日本大震災被災地の復興のみならず、岩手県をはじめ日本の各地方では、地域社会の活性化、つまり地域創生が大きな課題です。地域創生は、その地域が自ら地域づくりを担い、持続的に発展していくことが必要です。従って、地域創生に向けた大学の任務は、専門的知見に基づく技術開発や仕組みづくりと同様に、地域創生を担い加速させるリーダー人材の育成が必要不可欠です。本学では、従来の伝統的な縦割りシステムを横断する新たなカリキュラムで異分野融合的な教育研究を行い、俯瞰的な視点や、グローバルな視点を持ちながら地域の課題に向き合う「グローカル」な人材の育成に取組んでおります。復興活動をベースに生まれた新しい教育組織で学んだ本学の卒業生や修了生が、将来、それぞれの地域や組織でリーダーとして活躍してくれることを期待しております。
 さらに、「グローカルな大学作り」に向けた対応は、今後の岩手大学において非常に重要な取り組みです。これまでも、学生・教職員の海外派遣や留学生の受け入れ拡大の方策として、特徴ある教育研究プログラムの開発を行い、また、今後、留学生同窓会の設立や国際交流会館の増改築も計画しているところですが、同時に、学生や教職員の英語力を一層上げていくことが必要です。
 今後、状況の変化と価値基準の多様化は加速していき、より一層混沌とした社会になっていくでしょう。しかし、歴史を振り返ると、環境適応性を持つ生命体のみが、長く存続してきました。第3期後半へ突入する本年は、第4期以降を見据え、岩手大学の次期目標を検討していく時期と考えています。



略歴

昭和47年3月 東北大学工学部 卒業
昭和49年3月 東北大学大学院工学研究科修士課程 修了
昭和59年4月 岩手大学工学部 助手
昭和61年4月 岩手大学工学部 講師
昭和62年9月 岩手大学工学部 助教授
平成 3年4月 岩手大学工学部 教授
平成22年6月 岩手大学理事(地域連携・国際連携担当)・副学長
平成23年6月 岩手大学理事(総務・地域連携・国際連携担当)・副学長(〜平成26年3月)
平成26年4月 岩手大学工学部 教授(〜平成27年3月15日)

専門分野

トライボロジー、機械材料、機械加工学、金型工学

式辞・告辞

記者会見

「ガンダイニング」学長インタビュー