農学部 森林科学科
准教授 齋藤仁志
森林工学
株式会社柴田産業、岩手大学、フォレストエナジー株式会社、株式会社NTTアーバンソリューションズ総合研究所は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の実証事業として採択された「亜寒帯地域における早生樹の多品種の開拓による”エネルギーの森”実証事業」を開始しました。
燃料となる木質チップの生産は製材の端材や間伐材を利用したものが多く、現状でも安定供給の観点で難しい状況にあります。今後も脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーの導入が次々と計画されており、木質チップの需要が高まる可能性を考慮すると、短期的なサイクルで安定的に原料を供給する体制が必要となります。
本事業では、製材用生産に紐づくカスケード利用の副産物としての燃料用チップ製造ではなく、バイオマス燃料に適した早生樹(エネルギー資源作物)を栽培し、計画的かつ安定した燃料用チップが供給できる「エネルギーの森」の事業化に向けた生産システムの実証を行っていきます。
本事業では、亜寒帯地域において以下の検証・開発を実施します。
岩手県内(盛岡市、一戸町等)
本事業では柴田産業、岩手大学、フォレストエナジーおよびNTTアーバンソリューションズ総合研究所が協同し、それぞれがもつ知見や実績を活かし実証を行います。また、外部指導・連携先として、国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所等にもご参加いただいております。
本事業により、地域特性に応じた「エネルギーの森」の事業化を実現することで、早生樹によるエネルギー面での地産地消や地域資源循環の実現を図るとともに、新産業創出による地域活性化や脱炭素社会の実現にも貢献していきます。
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