東日本大震災からの長期復興プロセスを体系化

掲載日2024.06.14
最新研究

理工学部
教授 南 正昭
都市計画学

概要

岩手大学理工学部南正昭教授らの研究グループは、岩手県大槌町を対象地域とし、東日本大震災からの13年間の長期復興プロセスをまとめました。文献調査と住民への訪問インタビュー調査を統合し、復興プロセスを3つの期間に大別した復興年表を作成しました。その上で、住宅再建、社会基盤整備、経済復興がどのように進められてきたか、地域住民がその復興プロセスをどのように受け止めてきたかを整理しました。
本研究の成果は、各国・各地域での大規模災害からの復旧・復興の促進や事前の備えに役立つことが期待されます。

背景

2011年3月11日に発生した東日本大震災からの復旧・復興が進められてきました。
未曽有の大規模災害だったため、長期にわたる復興が今も続けられてきています。

研究内容

岩手県大槌町を研究対象地域とし、地元情報を掲載した文献の調査と、地域住民への訪問インタビュー調査を実施し、それらを統合し復興年表を作成するとともに、復興プロセスを3つの期間に大別し、復旧・復興の要点と住民の受け止めをまとめました。

研究成果

これにより、住宅再建、社会基盤整備、経済復興がどのように進められてきたか、東日本大震災からの復旧・復興の全体像を理解するとともに、地域住民がその復興プロセスをどのように受け止めてきたかの理解を助けます。

今後の展開

ここで得られた知見は、能登半島地震をはじめ、各国・各地域での大規模災害からの復旧・復興に役立てられることが期待されます。さらに対象地域を広げて研究を継続する予定です。

掲載論文

題目:Investigating Post-Disaster Reconstruction since the 2011 Great East Japan Earthquake: A Study on the Ōtsuchi-chō, Iwate Prefecture through Timelines
著者:Daqian Yang, Masaaki Minami, Kosuke Sato and Ashraf Uddin Fahim
誌名:Sustainability (Switzerland), 16(10).
公表日:7 May 2024

本件に関する問い合わせ先

理工学部 社会基盤・環境コース
教授 南 正昭
019-621-6454
minami@iwate-u.ac.jp