農学部三浦靖特任教授が令和8年度「Food Science and Technology Research Award」を受賞

掲載日2026.09.09
ニュース

本学農学部の三浦 靖特任教授(シンクレスト株式会社共同研究講座「シンフードラボ」)が令和8年度「Food Science and Technology Research Award」を受賞しました。
歴代受賞者は、日本食品科学工学会のホームページをご参照ください。
https://jsfst.smoosy.atlas.jp/ja/rekidai

Food Science and Technology Research Award
論文名:Coarse-grained dynamics simulation of the grain-filled structure of rice balls
著者名:Makoto Miura1*, Tatsuya Ishii2, Yuko Tanaka3, Tomoka Yanata3, Shin Yoneyama4, Pengyu Xu4
所 属:
1 Collaborative Research Programs of SynCrest Inc., Faculty of Agriculture, Iwate University
2 Division of Agriculture, Graduate School of Arts and Sciences, Iwate University
3 Department of Biological Chemistry, Faculty of Agriculture, Iwate University
4 Head office and laboratory, SynCrest Inc.
掲載誌:Vol. 31, No. 3, 169-183, 2025

Coarse-grained dynamics simulation of the grain-filled structure of rice balls

研究の発端

回転寿司店やスーパーマーケットで販売されている握り寿司の米飯塊(シャリ玉)は,一般的にシャリ玉ロボットを用いて製造されており,箸でつまむと崩れやすいのに対して,寿司職人が握った握り寿司の米飯塊は箸でつまんでも崩れにくいのに,口中で容易に米飯粒に解ける(口どけがよい)のが不思議でした。この違いは米飯塊を製造する際の米飯に対する変形速度が深く関わっていると直感しました。レオロジー(物質の変形と流動に関する学問)では,物体は遅い速度で変形されると粘性的(静水圧以外の力が少しでも作用すると流動し, 力を除いても変形が全く回復しない性質),逆に速い度で変形させると弾性的(力を加えると瞬間的に変形が生じ, 力を除けばその変形が瞬間的に消失する性質)に挙動することが知られています。したがって,速い速度で米飯を変形させると,米飯粒がそれほど変形しないまま多くの点で互いに連結するので,米飯塊の内部に多くの空間を生じさせることになるだろうと仮説を立てました。このことを実験と粗視化動力学シミュレーションで実証したのが当該研究です。

食品工業への展開

寿司職人が握った「しっかりと握られているが口どけがよい」シャリ玉をシャリ玉ロボットでも製造するための機械設計指針を与えることが期待されます。

論文賞の規定(日本食品科学工学会ホームページ記載から抜粋)

日本食品科学工学会では平成 16 年度から和文誌「日本食品科学工学会誌」と英文誌「Food Science and Technology Research」 に論文賞を創設しています。「Food Science and Technology Research」の年間論文の中から,原則として 2 件授賞しています。選考は Food Science and Technology Research 編集委員会において行い,理事会の議を経て,大会で授賞しています。

授賞式

日本食品科学工学会第73回大会
日時:2026年8月26日(水)~28日(金)
会場:東北大学 川内北キャンパスおよび青葉山新キャンパス(宮城県仙台市青葉区川内41および宮城県仙台市青葉区新巻字青葉468-1)
学会賞授賞式:8月26日9:30~10:15

公益社団法人日本食品科学工学会
第22期 令和8~9年度(令和8年5月8日現在)会長:松井利郎(九州大学)
総会員数(2026年3月31日現在)2,188名
URL: https://jsfst.smoosy.atlas.jp/ja

本件に関する問い合わせ先
農学部 特任教授   三浦 靖
019-621-6255
mako@iwate-u.ac.jp